代表・中桐のUSA武者修行レポート:シンジケートMMAでUFCチャンピオンから学んだこと。

タイトルマッチに向けて、ラスベガスでのMMA武者修行
こんにちは。13gym代表の中桐です。
先日、ラスベガスにある世界的に有名な「Syndicate MMA」ジムで武者修行をしてきました。
あのUFCのバンタム級チャンピオンであるメラブ・ドバリシビリ選手が所属するジムです。
自分は11月にはファイティングネクサスのタイトルマッチを控えています。その前にUFCの本場のアメリカのジムの空気を吸い、強い選手たちと練習することで自分を磨きたいと思ったんです。
ラスベガスに行った理由と準備に必要なもの
今回の目的はとにかく練習でした。
まずSyndicate MMAの練習に参加するために「Tapology」というMMAの戦績サイトから申し込みをしました。

「Tapology」は世界の格闘技選手の情報が集まるウィキペディアのようなサイトです。
自分はここの経歴をシンジケートMMA側に見せつつ練習参加を希望したところ許可がでました。
その結果、プロ選手としてクラスに入れてもらえて、1日25ドル、1週間100ドルの費用でした。
またクラスの参加費以外に以下のようなお金がかかりました。
飛行機代が27万円、ホテル代が8万円ほどで、トータル約35万円。
もしアメリカに練習に行くのであれば、このくらいの予算が必要になります。
トレーニングの内容:1日1時間半の超濃厚な練習

ジョンさんはコーチオブザイヤーを獲得する名コーチ
プロクラスは毎日11時30分から1時間半。
日によってテーマが違っていて、基礎練習というよりは実戦に近い応用的な動きが中心でした。
5分動いて1分休む…の繰り返しで、とにかく濃い練習。
レスリングが特に重視されていて、日本での練習以上にグラウンドワークが多かったですね。
なんと、メラブ選手とも一緒に練習できて、本当に刺激的でした。



アルジャメイン・スターリング選手。
日本との違いを感じたところ:とにかく練習中は常に動き続けている。
- アメリカの選手はとにかく休まず動き続ける持久力がすごい
- レスリングの技術と練習強度が圧倒的
- 脳へのダメージを考えて、ハードスパーは週1回に抑えている
- 試合前にはコーチと作戦会議を徹底して行う文化
- 練習時間の使い方が効率的で、密度が濃い
あとはアメリカの選手はやはりサイズ感が大きい選手が多いですね。
距離感が本当に遠くて、やりたいことをさせてもらえない時間が非常に多かったです。


気づきと学び:寝技におけるスタミナの量が全然違う。
毎日のプロ練習は1時間半でしたが、練習時間は長さよりも「質」と「集中度」が大事だと実感しました。
正直に言うと、レスリングに関しては自分が最下位レベルだと痛感。
でもその分、自分の課題がはっきりしたので、ここは強化していこうと感じましたね。特に寝技におけるスタミナについては改善の余地があると感じました。
特にその部分については、メラブ選手のスタミナや心肺機能の強さを体感して、本当にトップとの差を肌で感じましたね。
組み合った時にこちらの心臓はバクバクなっているのに対して、メラブの心臓の鼓動はほとんど感じなかったんです。
自分たちが参加しているプロ練習の前に、メラブがかなり激しいミット打ちをしていたのを見ていたので、流石に少しは疲れているだろうと思って臨んだスパーでしたが全然疲れてないんです。
この時は本当にびっくりしましたね。

そして「試合以外でのダメージはできるだけ減らし、キャリアを長く続ける」という考え方も大きな学びでした。
アメリカの選手たちは「試合で結果を残す」という目標を明確に持っていて、練習はあくまで結果を残すための手段として割り切っているんです。だから強い打撃を当てるような練習も最低限で行っていました。
さらに、仮に練習中にメラブを相手に寝技で一本とったとしても、彼らはそのことをいたずらに自慢しませんし、試合で結果を残しているメラブからとにかく多くを吸収しようという気概を感じました。ファイター同士のリスペクトが本当に高く、そこは清々しかったです。
あとは、シンジケートMMAにおけるコーチの存在も非常に強いものでした。
もし若かりし時の自分に一言アドバイスができるなら、「まずはコーチの下について基礎を覚えた方が良い」と今ならいうでしょうね。
最初はコーチの教えをしっかり吸収し、限界を超えるタイミングで練習方法を変えることの大切さも感じました。
タイトルマッチに向けて
今回のラスベガスでの経験は、僕にとって大きな財産になりました。
ここで得た学びをしっかり活かして、11月に行われるタイトルマッチに挑みます!
大会の詳細は「Fighting NEXUS公式サイト」で発表されると思いますので、ぜひ応援よろしくおねがいします!